ハウステンボス 守り続けた音色復活ん オルゴール9カ月ぶり公開 施設閉鎖後も劣化防ぐ 案内係の 一ノ瀬さ
2010年02月28日 00:06
| カテゴリー:九州経済ニュース

長崎県佐世保市のハウステンボス(HTB)で27日、9カ月前に経費削減で閉鎖された「オルゴール館」の所蔵品約40点が、ハウステンボス美術館で再公開された。18-20世紀のオルゴールを並べた「ヨーロッパの輝き」展。「歴史を踏まえた本物の魅力がある」と復活を望む声が強かったことから、チューリップ祭に合わせて4月11日まで期間限定で展示する。
案内係の一ノ瀬淳也さん(37)が、鳥かごの脇でぜんまいを巻くと、1890年製の小鳥の人形が笛の音でさえずり始めた。「100年以上たっても同じ音色を出せる当時の技術は素晴らしいです」。一ノ瀬さんの言葉に、観客は何度もうなずいた。
HTBは昨年5-6月に六つの美術館を閉鎖。オルゴール館も5月に閉鎖し、開業時からいた修理担当の職人も解雇された。2002年から同館の案内係を務めてきた社員の一ノ瀬さんは、異動後も2週間に1回はオルゴールを鳴らし劣化を防いできたという。「久々に音を聴いてもらえて本当にうれしい」と語る。
会場には、小さな木箱のものから、ピアノやバイオリンを内蔵した大型自動演奏楽器まで多彩な品が並ぶ。かつて週2回はオルゴール館に通っていたというファンの男性(57)は「ここのオルゴールはHTBの音そのものだった」。今回の復活展で、初めて音色を聴いた福岡県小郡市の松尾善明さん(46)は「これまでHTBは物足りないと思っていたけど、こんな素晴らしい所蔵品があるなんて」と驚いていた。
=2010/02/28付 西日本新聞朝刊=