「地域力」で苦境脱せよ 2009年版九州経済白書 M&Aや農業参入に活路
2009年02月25日 19:43
| カテゴリー:九州経済ニュース
九州経済調査協会(福岡市)は25日、「世界同時不況と地域企業」と題する2009年版九州経済白書を発表した。世界的な景気悪化を背景に、九州をけん引してきた自動車や半導体関連など輸出型産業の業績が悪化。九州の苦境脱却には、研究開発拠点の技術力向上のほか、前向きな地場企業の買収・合併(M&A)、九州の強みである農業分野への新規参入など「地域力」を磨くことが鍵と訴えている。
白書は、足元の深刻な景気悪化について、米サブプライム住宅ローン問題や米国発の世界的金融危機など、外的なマイナス要因が波状的に重なったためと分析。
その上で、外需変動に耐える経済力を構築するポイントの1つとして「著作権」や「特許権」を生み出す技術力の向上の必要性を指摘した。具体的な処方せんとして2002年以降の立地企業のうち、北部九州(福岡、佐賀、長崎各県)の2割、南部九州(熊本、大分、宮崎、鹿児島各県)の3割が、研究所を持つ点などに注目。それらを生かし、製品ではなく技術やサービスを輸出する企業を育てることを提案した。
また、九州・山口の自営業者の33・2%(07年)が65歳以上と高齢化が急速に進み、技術力や商品力の継承を阻む要因になっていると分析。人口減少で市場が縮小する中、優良な中小・零細企業を合併するなどして「ハイブリッド型地域企業」として存続させる重要性を説いた。さらに、食の安全・安心意識が定着し、九州の農業が活性化する可能性を指摘。さらなる規制緩和を進め、低迷する建設業などからの参入を加速させることを促している。
=2009/02/25 西日本新聞=